今年(平成22年)4月からスタートしたNHK朝の連続小説「ゲゲゲの女房」。
ご存知「ゲゲゲの鬼太郎」の作者、水木しげる氏の奥さんを主人公にした物語で、なかなかに人気を呼んでいる。
境港市は水木しげる氏、安来市は“ゲゲゲの女房”の故郷で、前者は鳥取県、後者は島根県に所在。両市は車で約30分の距離にある。
境港は、ずわい蟹の水揚げなど日本海有数の漁業の港町。最近は「鬼太郎ロード」などの観光開発によって年間100万人が訪れる山陰観光の人気スポットになっている。
境港は、日本海と島根半島に大きく入りこんだ中海に囲まれた良港。中海を挟んで島根県の美保関が対岸に位置する。
江戸時代、この港は鳥取池田藩の番所が置かれ、米や安来の鉄を諸国に移出する千石船の往来で賑わいをみせた。
安来市のはじまりは古く、古事記日本書紀、出雲風土記にも登場する。古代出雲王朝の本拠地だったとする説もある。
安来市は、中海に面し、戦国時代には、尼子氏、毛利氏争奪の的ともなり、江戸時代には出雲地方の米や木綿、たたら鉄の積み出し港として大いに栄えた歴史を持つ。
町並みは古く、西小路、大市場、中市場などにかっては豪商だったと思われる町屋群が連なっている。町並みウオッチングに最適である。
安来といえば何といっても「安来節」が代表的“特産品”であろう。ユーモワ溢れる“どじょう掬い踊り”と共に歌われる“安来節”。一度は聞いていただきたいものである。
近くには、古刹清水寺、鷺の湯温泉、フランスミシュランで三ッ星に選ばれた大庭園で名高い足立美術館(横山大観 河井寛二郎などの美術品で知られる)などがある。
ちなみに安来市は、宍道湖に面した城下町松江市まで車で20分、縁結びの神出雲大社まで60分、玉造温泉まで30分。
テレビ小説の放送を機会に、境港市とともにこの安来市にも足を伸ばしていただきたいものである。