森林破壊や農作物の不作、水や土壌の汚染など日本を取り巻く環境破壊は、今や深刻の極みです。その原因はズバリ大気汚染、CO2です。
日本はCO2対策が進んでいる先進国といわれますが、大陸から流れてくる窒素酸化物は減りそうもありません。排気ガスを吸収し酸性化した雨は、森や田畑、河川、街並み、そして住まいの屋根、外壁、庭などに被害を及ぼします。 これからの住まい造りは酸性雨対策も必須です。
日本列島に降り注ぐ酸性雨は雨として降るだけでなく、雪として降ったり、霧に溶けこんで酸性霧となることもあります。雪は溶けるまで長く留まり、霧はべったり張り付いて威力が衰えることがありません 。
左記の写真は、酸性雨で表面が変色したものです。こうなると、酸性雨はさらに瓦の内部に浸入、組織を破壊していきます。見た目がきたないのも嫌ですよね。
『石州モンは色が落ちない』多くの瓦職人が昔から伝えてきた言葉です。
島根県は東部の隠岐の島、ここは大陸からの風を直接受ける離島で、酸性雨による被害が山林の多くに見られますが、この島の瓦職人さんは今でも『石州は色あせしない』と言われます。
石州瓦業界では、その性質を科学的に立証するため耐酸性試験と耐アルカリ性試験、さらに超耐促進試験と複合塩水噴霧試験を実施、その強さに迫りました。
JISA5209−1994陶磁器質タイル7.13耐薬品試験方法を適用、酸性の影響による表面の変化を調べました。
釉薬の種類によって多少の違いがあるものの異常はありませんでした。
(島根県産業技術センター試験)