中国も漢の時代になると、ペルシャ湾からシルクロードを経て釉薬技術が伝わります。釉薬によって瓦や土器の強度や耐蝕性が飛躍的に高まることになります。隋や唐の時代になると、さらに耐久性の高い釉薬が製造されるようになります。この時代日本は飛鳥時代、ようやく瓦が伝来した頃です。
ちなみにヨーロッパでは、約2000年前の古代ローマ時代につくられた瓦が発見されています。古代ギリシャやアテネ文明の最盛期に建てられたパルテノン神殿からは、大理石の瓦が発見されています。紀元前のヨーロッパ古典建築においても、瓦という建築材料は、すでに一般化していたようです。