信長の安土城から20数年後、日本は近世江戸時代を迎えます。このとき日本全国ほぼ一斉に始まったのが300諸侯を数える城下町の建設。天守閣を持った城を中心に上級の武家屋敷、下級武士の長屋群、工商の町屋群、寺町などを有機的に配置、水路と道路をたくみに配した城下町の建設は、まさに近世日本300年の体系をスタートさせる、画期的な都市開発だったわけです。
この町造りに、瓦は大きな役割を果たしていきます。まずは天守閣を飾る屋根瓦は権威の象徴、武家屋敷群や町家群の瓦屋根は、火災から町を守る防火の役割を、寺町に集中する寺院建築群は、いざという時の出城機能と記録の焼失を防ぐ役割を持っていたわけですが、瓦は武家の権威と城下町の防災機能を高める
という大きな役割を担っていたのです。
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